恐竜やの休み時間、凌駕とらんるはカウンターに並んで座ってコーヒーを飲んでいる。
「ねえ、凌駕さん」
「何?らんるちゃん」
「初恋の人に逢ってみたいと思ったことある?」
「どうかな・・・・?どうしてそんなこと聞くの?」
「ううん、ちょっと思ったから・・・」
「らんるちゃんの初恋ってどんなの?」
「うふ、聞きたい?」
「もちろん!!」
「じゃあ、教えてあげる」
らんるは自分の初恋を話し始めた。
あれは私が小学校2年の夏休み。私はお母さんと一緒におばあちゃんの家に遊びに行ったの。
でも、そこは子供の私には退屈ですぐに近くの公園に遊びにいったんだ。
行ってみると、そこにはブランコに乗っている良い洋服を着た男の子がいたの。
その子もつまらなそうにブランコに乗っていたから、一緒に遊ぼうと思って声をかけたんだ。
「一人で遊んでいるの?」
そうしたらその子ったら私の顔をちらりと見て、無視したのよ!!
私、頭きてその子が乗っているブランコ停めてやったの。
「何で無視するのよ!!」
って怒鳴ったたらその子驚いていた顔して私を見たの。
「・・・関係ないだろ」
その言葉にまたカチンときて言い返したやったわ。
「関係なくないでしょ!!人が聞いてるんだから」
その子は私の怒鳴り声に観念したらしっくて
「・・・一人で悪いか」
その答えにやっぱりそうなんだと思ったらさっきの事なんて忘れて笑顔になっちゃったんだ。
「私もなんだ、一緒にあそぼ!!」
私、その子の手を引っ張って滑り台のほうへ連れて行ったの。
凌駕はコーヒーを一口飲むと
「で、どうしたの?」
らんるものどを潤すようにコーヒーを一口飲んで
「うん、それでね・・・」
私たちは思いっきり遊んだの。そして喉が渇いたんで、休もうってことになってね。そしたらその子が
ジュースを買ってくれてベンチで飲んだの。一口飲んで、聞いてみたくて聞いてみたんだ。
「ねえ、おうち近くなの?」
「・・・いいや、今日は父さんの会社に来たんだが、大事な客が来るからってここに来たんだ・・・・君は?」
「私のおうちは福岡なの。今日はおばあちゃんのおうちに来たんだけど、詰まんなくてここに来たの。
そうしたら、君がいたって訳。」
「ふーん・・・」
そのままジュースを飲んでいたんだけど、視線を感じてその子の方をみたの。その子、じっと私の事
見てるから、笑ってみたの。見られて恥ずかしかったから、照れ隠しぽく。そしたらその子ったら
顔をそらしたの、顔を真っ赤にして・・・その子を見て私の方もなんか照れちゃって・・・
それから、私たちは時間を忘れて思いっきり遊んだの。楽しかったな・・・
日も暮れてきて、私のお母さんが公園にお迎えに来たの。ちょっと残念だったけど、しょうがないなっと思って
その子にバイバイを言うために、その子の手を握ったの。
「もう帰らなきゃ・・・」
「・・・うん・・・また会える?」
その子はとても残念そうに私に聞いてきたの。でも私は首を横に振ったわ。
「・・・・明日早く福岡に帰らなきゃいけないから・・今日は楽しかった。ありがとう」
私はその子に遊んでくれたのと、ジュースのお礼ともってお気に入りだった花の付いたピンを
その子にあげたの。今思うと、忘れないでほしいって意味であげたかもしれないなぁ・・・
それで私はお母さんと一緒に帰ったの・・・・。
「名前は聞かなかったの?」
「聞いてないの・・・でもその子、どこかのお坊ちゃまだよ」
「なんで?」
「だって、おもいっきり高そうな服着てたし、お金も持ってたしね・・・今頃どっかの社長さんじゃないのかな」
「それってまるで・・・」
「まるで?」
「ううん、はははは・・・」
凌駕は笑ってごまかした。そう、言いたかったのは『まるで幸人のよう』
でも凌駕には確信が持てず、笑ってごまかした。
そんな凌駕をらんるは不思議そうな顔で見ていた。
凌駕は笑顔で
「逢えるといいね・・・」
とだけ言ってコーヒーを飲み干し調理場に戻っていった。らんるは凌駕の言葉に笑顔で答えた。