Strawberry On a Shortcake


休日、らんるはいつも着ているジャケットとは違い、お気に入りのピンク色のちびTにホットパンツで

自分の部屋でお気に入りの曲を聞きながら大好きな苺のショートケーキを食べている。
傍らにはこれまたお気に入りの紅茶。らんるにとって至福な時間。
でも、最近らんるはここに足りない物を感じている。足りない物・・・・幸人。
物足りなさを感じながらも2個目のショートケーキに手が伸びていた。


フォークに苺を刺し、口に入れようとした時

・・・ピンポン・・・

部屋のチャイムが鳴る。らんるは苺が食べられない事を残念に思いながらフォークを置いて玄関に向かった。

「どなた?」
「・・・俺だ」

らんるは幸人の声を聞いて笑顔になる。らんるはグッドタイミングだなと思いながら玄関を開ける。

玄関を開けると手に箱を持った幸人が立っていた。

「幸人さん、グッドタイミング。さあ、入って」

らんるはその言葉に不思議そうな顔をした幸人を手を引く。

「おい、グッドタイミングって・・・・」

幸人は訳もわからずらんるに引っ張られ部屋に上がる。



幸人は部屋に入ると手に持っていた箱をテーブルの上に置き座る。らんるは幸人に紅茶を入れると
それを幸人の前に置き、幸人の正面に座る。

「どうしたの?それ」

らんるがその箱を手元に持ってきてよく見てみるとケーキをあまり食べない人でも知っている
有名なケーキ屋の箱だった。

「今日、整体の仕事に行って患者からもらった。みんなで食べるには小さすぎるしな。
 だからお前と食べようと思って持って来た。開けてみろ」

らんるは満面の笑みで箱を開ける。中には直径10センチの小ぶりな苺のショートケーキが1ホール入っていた。

「確かにこれをみんなで食べるって言うのはきついかも・・・」

幸人はテーブルの上を見ると食べかけのショートケーキを見つける。

「なんだ、もう別な物を食べていたのか。悪かったな」
「ううん、大丈夫。ケーキ大好きだから。それに幸人さんと一緒に食べられるし・・・」

らんるは幸人の隣に座りなおし、フォークでそのケーキを一口食べる。

「おいしー!!やっぱりここのケーキは他のとぜんぜん違う・・・幸人さんも食べて」

らんるはフォークですくったケーキを幸人に食べさせる。幸人は食べると驚いた様な表情になる。

「うまいな」
「でしょ!」

今度は幸人がらんるからフォークを取ると苺を刺しらんるが開けて待っている口に持っていく。
が、そのままUターンして自分の口に入れるとにやりと笑う。
らんるは口を尖らせて

「あ、ずるい。苺好きなのに」

と言ったかと思うとまだ幸人の口の中に入りきれていない苺を奪う。
らんるは奪った苺を頬張りながら

「苺もおいしーー!!」

と唖然としている幸人に見て、にっこりと笑う。
その笑顔を見せられた幸人は呆れてただ笑うしかなった。
そして、ささやかな逆襲に出る。
幸人は指で生クリームをすくうと

「じゃあ、こっちの苺はどうだ?」

と言ってらんるの唇にクリームをつける。
そして幸人はらんるの唇についたクリームを取るように口付けをする。

「こっちの苺の方がうまいな」

幸人はにやりと笑う。らんるは少し顔を赤らめて

「もう・・・」

と言って俯く。幸人は俯いているらんるの顎を持って持ち上げると

「今度はクリームなしで・・・」

と言ってもう一度口付けをする。

「こっちの方がいいな」

と言って幸人はにやりと笑う。らんるも微笑で返すと

「幸人さんにケーキあげない!!」

とケーキを抱え込むように食べ始める。
それを見てあわてて幸人はらんるのフォークを自分の方に持ってくる。

「待て、俺も食べる」

二人はふざけている内にケーキをあっと言う間に食べてしまった。


ケーキも食べ終わり、幸人はらんるを後ろから抱きかかえるように座り、音楽を聴きながら時々らんるの白い項や耳元にキスを落としていた。

「くすぐったいよ、幸人さん」

らんるはくすぐったそうに幸人に言う。
幸人はキスを落とすのをやめると気になっていた事をらんるに聞く。

「さっき、俺が来た時グッドタイミングって言ってたけど・・・あれってなんだ?」

「ああ、あれね。大好きな物に囲まれてたいなと思った時にちょうど幸人さんが来たから」
「ケーキを持ってきたからか?」
「違うって。幸人さんが来てくれたから」

らんるは振り返ると幸人に音を立ててキスをする。

「ならよかった・・・ところでらんる・・・」
「なーに?幸人さん」
「そろそろこっちの苺も食べたいんだが・・・・」

と言って幸人はらんるの胸を指差す。
らんるはその指先を見て顔を赤らめる。

「すけべ」

「何を言われても俺は食べる」

と言って立ち上がりらんるを抱き上げるとそのままベッドの方へと歩いていく。
そしてベッドに着くとらんるを下ろし座らせる。
幸人は先ほどとは違いまじめな顔でらんるに顔を近づける。

「・・・らんる」
「?」
「クリームつけたほうが美味いか?」

幸人は言い終えるとにやりと笑うと、らんるを押し倒す。

「幸人さんのばか!!」

らんるの叫びがむなしく部屋に響く。


この後幸人の至福の時間が過ぎて行ったのは言うまでもない・・・・。




久しぶりに書いた激甘SSです。って甘くなってます?
久しぶりだと糖度がわからなくなってます(おい)