草原の人
アスカがジャンヌとともに姿を消して数日。
らんるは青々とした芝生が敷かれている土手に来て、座っていた。
アスカが姿を消して、らんる達はアスカ達を捜したが見つからなかった。
彼らにはもう『死』と言う最悪な言葉しか浮かばなった。
らんるは最悪な言葉を振り払うように町を歩いていたが無意識に
この場所にたどり着いていた。
ここにくれば、アスカがいるような気がする。
目を閉じるとアスカの存在が感じる。
以前、アスカとこの場所で交わした会話が思い出していた。
アスカがハーモニカを座って吹いてる時に交わした言葉。
『アスカさん、ここが好きなんですね』
『草の匂い、感触が好きなんです』
『草ですか・・・?』
『そうです。ダイノアースは荒れ果ててます。このような場所はもうありません。
だから好きなんです』
アスカは愁いを帯びた笑顔で話していた。
そのことを思い出したらんるは涙が零れそうになる。
しかし、零れないように空を見上げた。
「・・・・らんるもここに来ていたのか?」
座っているらんるの横に腰を下ろしながら幸人は話しかける。
実は幸人もらんる同様、町を歩いているうちにこの土手に来てしまったのだ。
らんるは空を見上げたまま、小さく頷く。
幸人はその後、何も語らずらんると同様に空を見上げていた。
「アスカさん・・・・帰ってくるよね?」
「ああ」
「絶対帰ってくるよね」
らんるは目に涙を溜めて幸人をすがり付くような面持ちで見る。
「絶対帰ってくる」
幸人も真剣な眼差しで返す。
らんるは幸人のその言葉に安心したのか笑顔になる。
そして零れた涙を手の甲でぬぐうと空を見上げる。
「アスカさん、絶対帰ってきてね。みんな待ってる」
らんるの言葉に答えるように、秋風が二人を通り抜けた。
衝撃な話を見て突発的に書いてしまいました。
幸せな復活を祈りましょう