廉さんからの頂き物♪



夏の花火夜の海恐竜やの面々が砂浜に集まり、買って来た花火を広げていた。

「なんですか?これ・・・」
「花火って言うんですよぉー♪」
「はなび・・・?」
「まぁまぁ、やってみればどんな物か、すぐに分かりますから♪」
「すっごくキレイなんだよ!」
「・・・はぁ・・・」

何も知らないアスカに笑里が手持ち花火を持たせ、凌駕がそれに火を着ける。

するとアスカは期待通りの反応をし、周囲を沸かせた。

「初めは驚きましたが、慣れると綺麗なんですね!」

アスカが花火に慣れて来た頃、幸人は1人その場を離れ、少し距離を置いてその光景を眺めていた。
それに気付いたらんるもその場を離れ、幸人の傍へ近付いて行く。

「どうしたの?こんな所に1人で・・・」
「別に・・・」
「じゃあ皆の所に行こうよ!これから打ち上げやるって♪」

らんるの言葉に幸人が一言・・・

「・・・けむい」
「・・・もしかして、それが理由で・・・」

呆れた顔で幸人を見るらんるだった。
幸人はそんならんるに小さく笑い掛け、こう言う。

「打ち上げをやるんなら、尚更ここに居た方が良く見えるだろ・・・?」
「・・・そっか・・・」

そしてらんるは皆の輪の中に戻って行った。だが、すぐに幸人の元へ帰って来る。

「あたしもここに居ていい?」
「あぁ・・・ ・・・で、それは?」

戻って来たらんるの手には、小さなバケツと線香花火が握られていた。
「ただ見てるだけっていうのも、つまんないでしょ?」


「・・・これはなんですか・・・?」

そう言いながら打ち上げ花火の筒を覗き込むアスカ。

「うわぁっ!!アスカさん、覗き込んじゃダメですぅぅぅーーーっ!!!」

急いで筒からアスカを引き離す凌駕。

その瞬間、ドンッと打ち上げられた花火。
導火線に火が着いていた花火を覗き込んだアスカは、紙一重の処で凌駕に助けられたのだった。

「・・・何やってるんだ、あいつら・・・」
「アスカさん、度胸あるぅ〜・・・!」
「いや・・あいつの場合、本気で分からなかっただけだろ・・・」
溜め息まじりの幸人と、アスカの行動に感心するらんる。
2人は線香花火に火を着けながら凌駕達の様子を見ていた。
線香花火に火が着くと暫く無言でそれを見詰めていた2人。
そして線香花火の火玉が咲き始めた頃、らんるが不意に呟いた。

「・・・キレイ・・・」

花火に対してのらんるの呟き・・・。
幸人は、そんならんるを見詰めながら『そうだな』と答えた。
火玉が消え落ちると、今度は寂しそうに呟くらんる。

「・・・この戦いが終わったら、幸人さんや凌駕さん達もこの花火の様にあたしの目の前から消えちゃうの・・・?」
「 !? 」
「・・・こんな光景も、もう見る事は出来ないのかな・・・」
「・・・らんる・・・」

いまにも泣き出しそうな瞳で、はしゃぎ廻る凌駕達を見詰めるらんるに、幸人は静かに声を掛ける。

「・・・そうだな・・・ この光景はもう見る事は出来ないかも知れないな・・・」

幸人の言葉に益々沈んでいくらんる。

「・・・皆と一緒に花火が出来るのも、これが最後なのかな・・・ そんなのヤダ・・・っ」

そのまま俯いてしまったらんる。
幸人は視線を凌駕達に移し、今の気持ちをらんるに伝える。

「このメンバーで毎年一緒に過ごすっていうのは無理かも知れない・・・ でも俺は・・・」
「え・・・」

最後の言葉にらんるが顔を上げると、そこには幸人の優しい笑顔があった。

「・・・ま、仕方がないからお前が『もういい』って言うまで、ずっと一緒に居てやるさ」
「幸人さん・・・!」
「だからもう、そんな顔するな・・・!」
「うん・・・っ!」

再び笑顔を作り、最後の1本の線香花火に火を着けたらんる。
らんるの手元で小さく咲く花火がそろそろ終わりを告げようとした頃、
凌駕達が打ち上げた花火が夜空に咲いた。

連射される打ち上げ花火・・・。幸人は隣で小さな花火を咲かせるらんるに声を掛ける。

「・・・らんる・・・」
「ん・・・?」

見上げたらんるにそっと口付ける幸人。
それとほぼ同時に線香花火の火玉が消え落ちた。
顔を真っ赤にして何かを訴えようとするらんるに、幸人がその返事を先に口にする。

「皆花火に夢中だし、向こうからは暗くてこちらの様子は伺えないから安心しろ・・・」
「・・・だからって・・・」

恥ずかしそうに頬を膨らませたらんる。
そんならんるに小さく笑い掛け幸人が囁く。

「これから先も一緒に花火をしてやるから・・・」
「・・・ホント?」
「あぁ」
「約束だよ・・・♪」
「あぁ・・・」

2人の口唇が重なり合った瞬間今年最後の花火が夜空に咲いた・・・。




まいはにー廉さんから頂いた誕生日プレゼントSS。
『花火』というリクエストで書いていただきました。
ちょっと大胆な幸人さん、愛してます(笑)
もちろん、はにーも♪