ジューンブライド
澄み渡る空。
鳴り響くオルガンの音。
なんだかこの曲、聞き覚えがある。
「さあ、行くぞ。ウメコ」
曲の事を考えているあたしの耳に入ってきたボスの声。
「は、はいっ」
慌てて返事をして隣を見上げるとタキシード姿のボス。
「なっ、なんで、ボス、タキシードなんですか?」
驚きのあまりおもわず、大声をだしてしまった、あたし。
「何を言っているんだ、ウメコ。これからお前の結婚式だぞ」
えっ?ええええーーー!!
自分の姿をよくよく見てみると真っ白なウエディングドレスを着ている。
なんで?なんで?
「俺は今日はウメコの親代わりだ。さあ」
ボスはあたしの腕を取り、自分の腕に絡ませる。
そして目の前の扉が開いた。
ヴァージンロードを待っている花婿に向かってボスと二人で歩く。
そりゃ、夢だったけどあまりに唐突過ぎて・・・・
あたしは花婿の顔を見るがそこだけ影になっている。
それにベールも被っているから余計にわからない。
あたし、誰だかわからない男性と結婚するの!?
いや!絶対にいや!!
あたしはその逃げようとするが足が動かない。
ううん、動いているけど・・・・それは花婿に向かって・・・。
ふえ〜ん、どうしたらいいの?
助けを求めるように参列者を見る。
そこには
目頭を押さえているスワンさん。
笑顔であたしを見ているセンさんとジャスミン。
バンとホージーさんは?
二人はどこ?
確実にあたしを連れたボスは花婿に近づいていく。
ボスと離れたときがチャンスかも・・・
あたしはあたしがボスから花婿に渡される瞬間を待った。
・・・・時はきた。
神父の前に着き、ボスはあたしを花婿に渡す為に手を離した。
あたしはその隙をついて逃げようとする。
が、直ぐに花婿に手を取られ失敗に終わる。
そして意思の無い人形のように、あたしの身体は花婿のなすがままに神父の方に向かされる。
見上げるとホージーさんが神父の格好で立っていた。
・・・・って言うことは・・・・
どうにか隣を見ると神妙な面持ちでバンが立っていた。
うそでしょー!!
ホージーさんならまだ許せるけど
よりによってなんでバンなの!?
「バン、汝はこのウメコを生涯愛することを誓いますか?」
「はい、誓います」
「ウメコ、汝はこのバンを生涯愛することを誓いますか?」
「はい、誓います」
『嫌だ』という言葉の代わりに出てきた言葉。
このままバンと結婚しちゃうの!?
絶対にいや!!
まだ、あたしデカレンジャーやっていたい
あたしの意思なんて無視して、式は厳かに行われ終盤に差し掛かる。
「では、誓いのキスを」
え?今なんて?誓いのキス!?
バンはあたしと向き合って被っていたベールを上げる。
「幸せにするからな!ウメコ・・・」
迫ってくるバンの顔。
いや!イヤ!
「いやーーーーーー!!」
ウメコの大きな声とバコっと言う音に辺りにいた3人は彼女を見る。
そこには顔をゆがめて倒れているバンと必死な形相で立っているウメコ。
「どうして俺を殴るんだ!?」
バンは頬を押さえながら立ち上がる。
「えっ?ここどこ!?」
「何を言っているの?ウメコ。ここはデカベースでしょ」
ウメコは辺りを見回し、いつもの格好の4人を見て安堵したようにいすに座り込む。
「・・・・全部夢だったんだ」
「ずっと居眠りしていたから、バンが何度も起こしていたんだよ」
「そのお礼がコレか」
センとホージーはバンの赤くなっている頬を見て笑いを堪えていた。
「まったくだよ」
「ごめんね、今度何かおごるから」
ウメコは両手を合わせてバンに謝る。
「で、ウメコ。どんな夢を見たの?」
「う〜んと、それは・・・・」
「「「「それは?」」」」
「内緒!!」
ほんとおばか話で申し訳ありません。
6月なんで、書きたくなったしまったですけど
どうも私の中ではバンは損な役回りで(笑)
でも、書いてておもしろかった!!