嘘から出たXXX


「それで、小梅」
「なに?」
「その彼とはどこまでいったのよ?」

小梅は受話器の向こうから聞える友人の言葉に一瞬言葉が止まる。

久しぶりにかかってきた友人からの電話。
最近あっていなかった二人はお互い自分の近況など報告しあった。
もちろんお互いの彼氏のことも。

「もう、付き合って長いんでしょ?」

確かに付き合いは長い。
しかしそれは同僚としての時間。
彼氏彼女になった時間はまだ浅い。

彼女は小梅がデカレンジャーであることは知らない。
ましてや彼氏も同じデカレンジャーであるということも。

まだキスさえしてない。
そんな自分が幼く見られるのが恥ずかしくって黙ってしまう。

「小梅?」
「なっ、なんでもない」
「ねえ、まさかまだキスしてないの?」
「まっ、まさかぁ!もちろんしたわよ、キスぐらい」

小梅の頬は引きつる。

小梅は何とかその話題から話をそらし、電話を切った。
受話器を置いたとたん、ふっーっとため息がでる。

「・・・・嘘ついちゃった」

やるせない気分で窓から見える月を見上げていた。



次の日。
小梅と宝児は夜の公園を歩いてた。
デカベースではなかなか二人っきりにはなれない小梅と宝児は時間の合う日はこの公園であっていた。

大したことはしゃべる事は無かったが二人でいられることが小梅にとっては嬉しかった。
「あたしね、昨日友達に嘘ついちゃった」
「どんな嘘だ?」
「教えられないよ、そんなの」
小梅は赤くなる顔を隠す為に近くあったブランコまで小走りに走り、立ち乗りした。

「教えてみろ」

隣のブランコに腰をかけ、小梅を見上げる宝児。
小梅は何もしゃべらなかったが、宝児の視線に観念をする。

「・・・・キスしたって・・・」
「なんて言ったんだ?」
小声で言う小梅に聞きなおす宝児。
聞き返され、もうやけになってしまった小梅。

「キスしたって嘘をついたの!!」

その言葉に小梅と宝児お互い顔を真っ赤にする。

しばらく二人の間には沈黙が続いた。
沈黙を破ったのは宝児。

「・・・その嘘を取り消す方法は一つある」
「え?」

腰をかけていた宝児はブランコの鎖を持っている小梅の手を上から包む。
顔の高さはほぼ一緒。
突然の事に無言でホージーを見つめたままの小梅。

「・・・その・・・目を閉じろ・・・」

宝児は自分に向けられているウメコの真っすぐな視線を外すように横を向き恥ずかしさを吐き捨てるように声を絞りだす。
小梅は宝児の言葉に素直に従い目を閉じた。
次の瞬間、宝児は唇に優しい感触を感じる。

突然のキス。

小梅は驚き、閉じている目をさらに硬く閉じ宝児の唇から逃れようと頭を後ろに退く。
が、宝児の唇はまるで磁石の様に彼女の唇から離れない。

小梅の頭の中が白くなりかけた頃、唇は離れた。
ぼんやりとしている小梅を見て宝児は急に今の行為が恥ずかしく感じ、俯く。

「・・・悪い」

宝児の言葉に我に返った小梅の顔は見る見る赤くなる。

「・・・ううん」
「これで、小梅は嘘をついたことにならないからな」

そういうと宝児はくるりと小梅に背を向けデカベースとの方へといってしまった。
小梅は自分の唇をそっと押さえ、くすっと笑う。

「ありがとう、宝児さん」



「・・・小梅?」

またかかってきた友人からの電話。
ぼんやり昨晩の出来事を思い出していた小梅は友人の声に我に返る。

「あなたのお陰よ、ありがとね!!」
「えっ?何のこと?」

突然の小梅の言葉の受話器の向こうの友人も戸惑う。

「いいから、いいから!それでさ、今度・・・・」

たわいも無い女性同士の会話にその夜も更けていった。





久々の青桃です〜。
やっとここまでたどり着くことができました(感涙by宝児)
同盟主さんがこんなんじゃいけないよね、やっぱり 
これからもどんどん書いていきます!!