飛ばされた二人 1
「きゃ!!」
「うわ!!」
ある日、トリノイドと戦っていた4人はかなり苦戦をしていた。
そこにそのトリノイドがらんるに目をつけ、追い込んで行く。
「どっかにいっちまえ!!」
と叫びながらトリノイドはらんるに向かってビームを発射する。
それを見た幸人はらんるを庇う。その為、二人はトリノイドのビームを受けてしまう。
二人は叫び声とともに跡形もなく姿を消した。
「らんるちゃん!三条さん!」
「二人をどこにやった!!」
アスカと凌駕は構える。
「異次元だ、あいつらを倒しに行くか。じゃあな」
そう言い残すとトリノイドは姿を消した。
幸人とらんるは雑木林の中で飛ばされた勢いで地面に倒れていた。
先に気づいたのは幸人の方だった。
「つ、ここはどこだ?」
幸人は辺りを見回すとらんるが倒れているのに気づく。
そして地面にたたきつけられた時に受けた痛みを堪えてゆっくりと立ち上がりらんるのところまでくる。
「おい、らんる!眼を覚ませ!」
幸人はうつ伏せに倒れているらんるの身体を揺する。らんるは幸人に身体を揺すられ気付き眼を開ける。
「らんる、大丈夫か?」
幸人はゆっくりとらんるの身体を起こす。起こされたらんるは身体をさすりながら辺りを見回す。
「幸人さん・・・ここはどこ?」
「俺にもわからない。どうやらあのトリノイドに飛ばされたらしい・・・」
「飛ばされたらしいって・・・どこだかわからないってこと・・・」
「しょうがないだろ・・・凌駕、アスカ聞こえるか?」
幸人はダイノブレスを口元に持って行き、連絡を取ろうと呼びかける。
しかし、何も聞こえてこない・・・。それを見ていたらんるは
「プテラ、聞こえる?」
しかしこちらもプテラの声が聞こえない。
二人は困惑した表情でお互いを見合す。
「・・・連絡が取れない」
「・・・と言うことはここは異次元」
「こんなところでぼやぼやしていられないぞ、早くもとの世界に戻らなければ・・・」
幸人は何かを気付き、気配のするほうを睨み付ける。
「らんる、何かいるぞ。気をつけろ」
「・・・うん」
幸人とらんるは立ち上がり、身構える。突然、らんるの脛の脇をビームが掠める。
「うっ」
らんるは掠めた所を手で押さえる。指の間からは鮮血が滲んでいた。
「やっと見つけたぞ、アバレンジャー。お前達を倒す」
「「爆竜チェンジ!!」」
しかし二人は変身出来なかった。あせる二人は何度もやってみたが変身出来ない。
「ばかが!!ここじゃそんなのできないぜ、はははは・・・」
高い笑いするトリノイドに二人はどんどん追い込まれていく。
幸人は背中かららんるの手をとると小声で
「逃げるぞ」
「うん」
二人はトリノイドの不意をついてその場から逃げ出した。
二人は時々後ろを振り返りながら、全速力で当てもなく逃げていた。
そして二人は滝壺までたどり着く。幸人はびっこを引いているらんるを岩に座らせると、撃たれた脚を見る。
幸人は痛々しいその脚かららんるの痛みでゆがんでいる顔に視線を移す。
「大丈夫か」
「まあ、どうにか」
らんるは脂汗を浮かべながら無理に笑顔を浮かべる。幸人はらんるの腕をを自分の肩にまわし、水辺まで連れて行く。
そして、らんるの傷を洗い流すと自分のズボンからハンカチを取り出すと傷の少し上を結ぶ。
「・・・・ありがとう」
「・・・・いや、しかし歩けるか?」
らんるは歩いて見せるがかなり痛いらしく顔がゆがむ。そしてらんるは転びそうになる。幸人はとっさにらんるの身体を抱え
「・・・もういい。無理するな」
とらんるをゆっくりと岩に座らせる。そして幸人は辺りを見回し、滝の裏側に洞窟があるのを見つける。
幸人はらんるの前でしゃがむ。らんるは突然のことに驚く。
「な、なに?幸人さん」
「あそこに洞窟がある。あそこならトリノイドの見つからない。早く乗れ」
「大丈夫だよ、肩を貸してくれれば」
「いいから乗れ!」
らんるは驚いた表情をしたが素直に幸人の背中におぶさる。幸人はらんるを立ち上がり洞窟へと入る。
洞窟は薄暗く、湿った感じがする。しかし、滝が目隠しの役割を果たし容易に見つからないようだった。
幸人はらんるを下ろすとすぐ横に座る。らんるは傷が痛むのか肩で息をし始め、幸人の肩に自分の額を当てる。
「らんる、大丈夫か?」
幸人がらんるの身体に手が触れる。らんるの身体が熱い。
・・・まずいな・・・
幸人はそう感じていた。らんるの為にも一刻も早く出口を探さなければと幸人は立ち上がると洞窟を出ようとする。
らんるは一人で洞窟を出て行こうとする幸人に慌てて声を掛ける。
「幸人さん、どこに行くの?」
幸人は振り返り立てひざを突く。
「あのトリノイドがここにいるということはこの異次元からの出口がどこかに絶対あるはずだ。それを捜してくる」
「だったら私も行く」
「いいや、お前は待ってろ」
「やだ、一緒に行く」
らんるは立ち上がり脚を引きずりながら洞窟を出ようとする。幸人はらんるの肩をつかんで止める。
「お前が行くと足手まといなんだ!!ここで待ってろ!!」
幸人は真剣な眼差しでらんるを見る。
らんるも真剣な眼差しで幸人を見返す。その眼には涙が今にも零れそうなぐらいいっぱい溜まっていた。
「お願い、足手まといにならないから・・・一人にしないで」
らんるは幸人にすがりつくように懇願する。幸人はそんならんるを置いていけなくなりしぶしぶ承知する。
「・・・わかった」
「ありがとう、幸人さん」
「じゃあ、いくぞ」
「うん」
幸人はらんるの腕を自分の肩に回し、抱きかかえるように洞窟を出て行った。