最悪な出会い
あの白いコートの男、仲代壬琴がらんるの腰に手を廻し、
彼女を連れて行こうとして行こうとしている。幸人は二人の後ろで
「・・・行くな、らんる!!」
だが2人には聞こえないらしくどんどんと幸人から離れていってしまう。
幸人はらんるを捕まえようと手を伸ばすが、届かない。そして幸人は必死に叫んだ。
「行くな、らんる!!」
幸人は自分の叫び声で目を覚ます。
大量の汗をかいた額を拭いながら幸人は起き上がる。
「・・・また、同じ夢だ」
最近幸人は仲代壬琴に会って以来、同じ夢を見続けた。
最初に会った時、アバレキラーは幸人達を変身が解けるまで攻撃した。
4人は攻撃の衝撃で、それぞれ離れた場所で変身が解け、倒れた。
幸人はらんるの所に駆け寄りたかったが、身体が言う事を聞かなかった。
アバレキラーは倒れた4人を上から見下ろしながら見回す。
そしてその視線は一人に止まる。
そして、自身の変身も解き、その一人に歩み寄って行く。
幸人はその動きを目で追うとその先にはらんるがいた。
らんるはまだ自分の方に仲代壬琴が来るとは知らず、必死に立ち上がろうとしていた。
幸人は声を出したがったが、出ない。
ただ、幸人もらんるの元へ行こうと必死に立ち上がろうとした。
らんるの元に来た仲代壬琴は膝を着き、らんるの顎を持ち上げ顔を無言で不敵な笑みをしてじっと見る。
「・・・何をするの!?」
と仲代壬琴の手を振り払おうと首を振る。
しかしその手はかなり強い力でらんるの顎を持っており、首を振れない。
仲代壬琴はらんるの顔を自分に向けさせていた。
らんるは唇をかみ締めながら、じっと仲代壬琴を睨み続けた。
らんる見続けていた仲代壬琴はなにかが襲って来る気配を感じ、
ジャンプしながら後ろに退く。
そして顔を上げてみると、そこにはかばうようにらんるの前に幸人が立っていた。
「・・・幸人さん」
らんるはその姿にほっとしたように幸人の名前を呼ぶ。
幸人はらんるの方は振り返らず、仲代壬琴を睨んだまま
「大丈夫か?」
らんるに声を掛ける。
仲代壬琴はふっと笑みを浮かべ、幸人の後ろのらんるに話し掛ける。
「今度会った時にはお前の心を頂く。待っていろ、アバレイエロー」
そういい残して仲代壬琴は消えて行った。
その言葉を聞いて以来、幸人はあの夢を見続けた。
「・・・どうしたらいい?」
幸人は自分に問い掛ける。らんるが好きな気持ちは自身わかっていた。
だが、まだ告白をしていない。
それにらんるが自分に好意をもっているかわからない。
どうしようもない気持ちにいらだちを覚える。
着替えた幸人はその気持ちを抑えて、店へと降りていく。
幸人が店に行くと、らんる達はその話題で盛り上がっていた。久しぶりに店に顔を出した笑里が
「らんるさん、それって告白だよ。どうするの?」
「どうするって・・・」
らんるは困惑した顔で視線を流す。
その視線は降りてきた幸人を捕らえる。
「お、おはよう。幸人さん」
らんるは笑顔で幸人を見た。
しかし幸人はらんるの顔を見ずにカウンターに座る。
笑里はその幸人にコーヒーを出しながら
「幸人さん、どう思います?」
「何だ?」
「らんるさんが告白された事?」
「それがどうした?」
「らんるさん、受けると思います?」
「・・・俺には関係ない、自分の好きにしたらいい」
こんな事は言いたくないはずなのに、口から出てしまった。
その言葉を聞いたらんるから笑顔は消える。
「・・・えみぽん、あとお願い」
と言ってらんるは部屋へあがってしまった。
唖然としてらんるを見送る4人。
「幸人さんがあんな事言うからですよ」
笑里は怒った口調で幸人に言う。
しかし幸人はただ無言でコーヒーを飲んでいた。
らんるは部屋に戻り、ベッドの上で膝を抱えて座っていた。
らんるは幸人の先ほどの言葉を思い出していた。
「さっきの言葉、本当にそう思ってるのかな」
『じゃあ、あの時、守ってくれたのはただに仲間だから・・・』と考えると目から涙が零れそうになり、天井を仰ぐ。
『きっとそう思っているのだろう』と自分に納得させ、
今度であった時にその告白を受けようと決心した矢先、部屋の呼び鈴が鳴る。
らんるは慌てて鏡で涙が出てないか確認すると、玄関のドアを開けた。
そこには幸人が立っていた。
「・・・・話がある」
「・・・・私もある」
らんるは玄関に幸人を招き入れる。
らんるは無理やり笑顔を作り
「私ね、今度あいつに会ったら、告白受けようと・・・」
「・・・だめだ」
幸人はらんるの話をさえぎるように言った。
らんるは少し怒った口調で
「幸人さんにそんな事を言われる筋合いはな・・・」
「・・・ある」
幸人は聞きたくないとばかりにまたらんるの言葉をさえぎる。
「・・・お前をあいつなんかに取られたくない」
幸人は俯いて、低い声でらんるに言う。
「あいつだけじゃない、他の奴にもお前を取られたくない」
今度はらんるの腕を掴む。
そして、その腕を引っ張り、自分の胸の中にらんるを収める。
「・・・・お前の事が好きだ」
「・・・・嘘でしょ」
らんるはその言葉を信じられなかった。
さっきの言葉とは正反対の言葉に・・・。
「・・・嘘じゃない」
「じゃあ、さっきの言葉は・・・」
「あれは・・・その・・・みんなの前だったから・・・」
「ほんと?」
「・・・ああ」
「じゃあ私のことしっかり繋いどいて」
らんるには本当の笑顔が戻り幸人の体に腕を廻す。
「ああ、絶対に離さない・・・お前の事を守る」
幸人はらんるの身体を強く抱きしめる。
「らんる、俺のことはどう思ってるんだ?」
「もちろん、大好き!!」
ついに書いてしまった幸vらん←壬琴です(滝汗)
本編とはかなり違いますのでその辺はご容赦を(土下座)